ワックス重量に関するFAQ
ワックスの重量とは、鋳造前のワックス原型の重さのことです。
この重量をもとに、完成時の金属使用量を計算し、鋳造費用のお見積もりを算出します。
そのため、ワックスの重量は、完成後に使われる金属量を知るための基準となります。
ワックスの重量を元に、鋳造を希望される金属重量に換算し、その換算された金属重量から、おおよその金属価格(鋳造を希望される金属の価格)を計算するからです。
デジタルスケールを使用してください。単位は「g(グラム)」を使用します。小数点以下まで計測できる場合は、その数値を入力欄に入力してください。
以下の項目に注意して計測してください。
・ワックスのみを計測してください。石や金属パーツは含めません。
・汚れや削りカスをできる限り除去して計測してください。
ワックス鋳造の工程
ワックス原型
湯道を付ける
スプールワックスという丸線状のワックスを付けます。これが地金(湯)の通り道になります。
組み立て
ゴム底にワックスをセットし、ステンリング(フラスコ)をかぶせます。
埋没
水で溶いた埋没材(石膏)をワックスに直接当たらないように、ゆっくり流し込みます。
ステンリング内に、石膏を満タンにします。
自然乾燥で、ある程度埋没材を乾燥させ、ゴム底を外します。
脱泡
埋没材に含まれている気泡を、真空脱泡装置などで取り除きます。
脱ロウ
脱ロウでワックスを溶かし出し、埋没材の中を空洞にします。
ワックスと同じ形の空洞ができます。
焼成
ステンリングごと焼成機に入れ、高温で埋没材を焼き固めます。
石膏が固まったら、鋳造する地金の種類に合わせて、焼成後の温度を下げていきます。
鋳造機にセット
ルツボをセットし、地金が溶解するまで待ちます。
鋳造
地金が溶解温度に達したら、ストッパーを上げ、埋没材に地金を流します。
地金が固まったら、鋳造機から取り出します。
埋没材除去
少し放置した後に水に浸け、急激な温度変化により埋没材を崩壊させます。
残った埋没材も除去し、硫酸に浸けて酸化被膜を落とします。
湯道カット
ニッパーで湯道(ゆみち)をカットします。
バレル研磨
現段階では白っぽい鋳造品をバレル研磨機に入れて、光沢を出します。
キャスト地金について
鋳造地金の基礎知識
割金(わりがね)
鋳造性を高めるため、硬度を増すため、あるいは色味を変化させるために、純銀や純金・純プラチナなどに他の金属を混ぜて使います。その混ぜる金属を割金と呼びます。
色味について
地金の割金は各工場によって異なります。
例えば同じK10YGでも、ピンク味がある薄金色だったり、白に近い薄金色だったりと、業者によって色味が異なります。また、バレル研磨の時点ではあまり発色していなくても、研磨することによって本来の色味が強く出てきます。
取扱い鋳造地金リスト
シーフォースでは下記の鋳造を受け付けています。

真鍮
亜鉛40%、銅60%で出来ており、黄銅(おうどう)とも呼ばれます。シルバーより安価ですが地金が流れづらく、ス穴やキャスト不良が出やすいため、ご了承の上でご依頼ください。ス穴が原因でのやり直しや返品・返金はいたしかねます。 いぶし仕上げをする場合は真鍮専用のいぶし液(カラス)をご使用ください。

SV950(シルバー950、Ag950)
95%が銀、残り5%が銅。ブリタニアシルバーとも呼ばれます。925より若干軟らかいので、キャスト後に曲げる等の加工をする方向けです。

SV925(シルバー925、Ag925)
92.5%が銀、残り7.5%が銅。スターリングシルバーとも呼ばれます。最も一般的なキャスト地金です。硬くて耐久性があり、シルバーアクセサリーは大抵SV925で作られています。

ピンクシルバー
銅を多めに配合したシルバー。バレル上がりは銀色でSV925等と見分けがつきづらいですが、磨くと薄いピンク色が出てきます。銅分が多いため変色しやすいです。煮色着色(にいろちゃくしょく)はできません。

K18YG(18金イエローゴールド)【 K18 (6:4) 】
K24の内18(75%)が金、残り25%が銀と銅。硬さがちょうど良く、磨き加工などで扱いやすいのでよく宝飾品に使用されます。

K14YG(14金イエローゴールド)【 K14 (5:5) 】
K24の内14(58%)が金、残り42%が銀と銅。日本での流通量は少ないですが、海外ではK18よりもよく使われています。

K10YG(10金イエローゴールド)【 K10 (5:5) 】
K24の内10(42%)が金、残り58%が銀と銅。金が少なく銅が多いので、磨くとピンク色がかった薄金色になります。市販品にはK18YGのメッキがかかっていることがありますが、地金自体は薄金色をしています。

K18PG(18金ピンクゴールド)
K24の内18(75%)が金、残り25%が銀と銅。K18YGよりも銅の割合が多いため、ピンク色が強く発色します。少量のパラジウムも入っているため融点が高めです。

K10PG(10金ピンクゴールド) 【 K10 (2:8) 】
K24の内10(42%)が金、残り58%が銀と銅。K10YGよりも銅の割合が多いため、ピンク色が強く発色します。パラジウムは入っていません。K18PGよりも柔らかいピンク色です。

K18WG(18金ホワイトゴールド)【 K18WG 】
K24の内18(75%)が金、残り25%が銀と銅とパラジウム。パラジウムを10%ほど含む為、他の金に比べて硬く、融点も高いです。市販品にはロジウムメッキがかかっていることがほとんどです。

K10WG(10金ホワイトゴールド)【 K10 (9:1) 】
K24の内10(42%)が金、残り58%が銀と銅。パラジウムは入っていません。薄い金色をしており、「シャンパンゴールド」と呼ばれている地金と近い色味です(同じではありません)

Pt900(プラチナ900)
90%がプラチナ、10%がパラジウム。ほとんどのプラチナジュエリーはこのPt900で作成されています。

Pt950(プラチナ950)
95%がプラチナ、5%がパラジウム。純度が高いためPt900より軟らかく、粘りもあるため、細かったり薄いデザインだとキャストの際に最後まで流れきらない事があります。

Pt900ルテ割り(プラチナ900ルテ割り)
90%がプラチナ、約9%がパラジウム、約1%がルテニウム。Pt900よりも硬いですが、硬い分鋳造性も劣るので、細い・薄いデザインだとキャストの際に最後まで流れきらない事があります。
取り扱っていない地金
純銀(SV1000)、純金(K24)、純プラチナ(Pt1000)、Pt850、Pt800、Pt100、K14PG、K14WG、イエローシルバー、赤銅(しゃくどう)、四分一(しぶいち)、グリーンゴールド、シャンパンゴールド
ゴム型制作について
ゴム型とは
1個しかない製品を複製する場合に、シリコン製のゴム型を作製します。
ゴム型にインジェクションWAXを流すと、原型と同じ形のWAXが出てきますので、任意の数を出し、ロストワックス製法で鋳造していきます。
ゴムが硬化する際ゴム型自体が少し収縮するのと、その後の鋳造でも収縮するので、出来上がりは原型よりも5~10%収縮します。
ゴム型の種類
焼きゴム
金属原型からの複製は基本的にこのゴムを使用します。
熱と圧力を加えるためゴム自体が少し収縮しますが、耐久性があり、コストを抑えられます。
VLTゴム
3D造型樹脂の原型を型取りするためのゴムです。
焼きゴムより硬化温度が低いですが、圧力はかかります。
焼きゴムと同じ価格です。
液体ゴム
ゴム型作成ができない形状について
バレル研磨に関するFAQ
鋳造後のジュエリー表面を研磨用メディアとともに回転・振動させて磨く仕上げ加工です。鋳肌の凹凸や鋳造で生じた不要な突起(バリ)を均一に除去し、滑らかで美しい表面に仕上げることができます。複数のパーツを同時に処理できるため、量産にも適しています。
鋳造後の白っぽい状態から光沢を出すことはできますが、市販品のような光沢のある表面にするには、バフ等で別途磨く作業が必要になります。
湯口処理に関するFAQ
ワックス鋳造の際に、地金の通り道となるところを湯道と呼びます。鋳造後、この湯道を本体近くでカットした際、残る出っ張りのことを「湯口」と言います。
鋳造後に残る、本体と同じ素材の出っ張りの金属なので、自分で削って加工することができます。シーフォースでは、この作業を省くために、有料で依頼することができます。
3Dスキャンに関するFAQ
ワックス鋳造の際に、鋳造過程でのアクシデントによりうまく型がとれないことがあります。そのような場合に、3Dスキャニングサービスを依頼しておくことで、最新の3Dスキャナーでワックスをデータ化し、保管しておくことができます。また、3Dデータは、3Dプリンターで樹脂として造形出力をすることも可能です。